お金を貸して欲しい

知り合い連絡があり、
今から会いたいとの事。

あいにく吉田は、
バーのカウンターで１人、
お酒を楽しんでいました。

しかし、
なんだか思い詰めた雰囲気だった為、
こちらに来るなら話を聞くと伝え、

数分後、彼がお店にやって来ました。

席をカウンターから、
テーブル席に変え、話を聞いてみると、
「お金を貸して欲しい」
との内容でした。

聞くところによると、
勤めていた職場で自ら不正をしてしまい、
それがオーナーにばれたので、
一括返済を求められているとの事。

彼は泣きながら助けて欲しい。
と言っています。

この時点で、
気持ちよくお酒を楽しんでいたのが台無しです。

適当に話を済ませ、
その場は、帰ってもらいました。

数日後、
「吉田は義理人情でお金を貸すことはしない」
と伝えました。

しかし、
会ってもう一度話を聞いて欲しい！

と強く言われ、
彼の心を信じて、
最後にもう一度だけ会って話を聞く事にしました。

実際に会って見ると、
彼は落ち込んだ様子でだんまりし、
一向に話を切り出しません。

仕方なく、
「あれから進展はあったの？」
とこちらから切り出し、

約２週間の間に何をしたのか尋ねました。

すると、
親にばれないように、
いつも通り出勤時間に外出し、
時間を潰して帰宅していたとの事。。

その他、
これからの仕事の事や、
これまでの”生き方”働き方”について話を聞きました。

一通り話を聞いた後、
吉田は彼が自分に甘えた状態でここまで来てしまった。
と感じました。

理由の１つは、
これまでの職場は、
ほとんどが知人に紹介してもらい、

次の働く場所も後輩や先輩に紹介してもらおうとしているからです。

2週間もあれば、
求人情報の１つや２つ見て、
必死になって働く場所を探しているだろうと思っていましたがそれもなく、

“今月中にお金が必要な奴”には全く見えません。

かといって、
銀行から借りてくるとか、
オーナーに謝罪しに行くとかする訳でもなく、

最初から諦め、
他人がしてくれる事だけを頼り、

本人は
“何もしていない”訳です。

仮に、
もしお金を借りたとして
どうやって返済していくのでしょうか、

彼は貯金はゼロだと言いますが、
毎月10万づつ返済する！と言いました。

これまで働いて来て、
千円たりとも貯金出来ない人が、
いきなり10万円の返済が出来るでしょうか、

あまりにも言葉が軽すぎます。

吉田は、厳しく彼に言いました。

お前は甘えている。
まず、前提として、
勤め先でお前を信頼して雇ってくれた人を裏切った事は論外で、
あり得ない話。

そして、それは、
雇い主だけではなく、
お前を信じて一緒に過ごしてきたであろう、
親兄弟、友人知人、皆を裏切った事でもある。

しかし、
その事に関しては、
やってしまった事なので、
もうこれ以上は言わないが、

その後の行いにも問題があると思う。

ずっと誰かに頼ってばかり、、、
いい加減、目を覚まして
自分でけじめをつけなさい。

３０代はまだまだ若い、
長い人生でこの先どんどん落ちぶれてしまわないように、

あなたの為を想ってお金は貸さない。

そぅ言って3つ、
吉田が出来る限りのアドバイスをして
その場を後にしました。

彼がこのメッセージを見ているかは分かりませんが、
見ていたら、是非実行して、
自分でやった事に向き合い、

しっかりケジメをつけて欲しいと願います。

後先長い人生、
後悔しないように、
逃げずに向き合う事を心から信じています。